こんにちは、ファイナンシャルカレッジスタッフ藤岡陽一郎です。
突然ですが、ロバート・キヨサキの著書「金持ち父さん貧乏父さん」をご存知でしょうか?
Financial Collegeで「キャッシュフローゲーム」をプレイされた方なら、
講義の中で名前はお聞きになったかと思います。
もしお金を殖やす事に興味があり、資産運用を実際…特に、不動産投資をしてみたい…
と思われるなら、この本は必須文献と言えます。
と言っても、この本は不動産投資のノウハウを書いた本ではありません(*1)。
重要なのは、この本に書かれた数々の「考え方」です。
(*1)…この本の原書は1997年出版、つまりその時代の、アメリカの経済状況を前提に記載されているため、この本の数字の情報をそのまま鵜呑みにして投資をするのはむしろ危険。あくまで、考え方を参考にするのが良いと思われる。
この記事はざっくりいうと....
ロバートキヨサキの考え方を見てみましょう
1.「資産はあなたのポケットにお金を入れ、負債はあなたのポケットからお金を取っていく」
2.「マイホームは資産ではなく負債である」
3.「貧乏人はお金のために働くが、金持ちはお金に働いてもらう」
4.「借金には良い借金、悪い借金がある」
等など…。
何せ分厚い本なので、この記事で内容すべてを紹介するのは無理ゲーですが、
いくつか気になるフレーズを取り上げて紹介したいと思います。
「資産はあなたのポケットにお金を入れ、負債はあなたのポケットからお金を取っていく」
例えば銀行預金は、0.001%(2017年5月現在)と極めて低い物の、持つだけで利息がもらえます。
また、アパートを所有して人に貸している人は、入居者から家賃を貰えます。
この銀行預金やアパートが、「資産」と言えます。
「マイホームは資産ではなく負債である」
逆にマイホームは、ローンで買った場合、持っているだけでローン返済でお金が減ります。
現金払いだとしても、固定資産税や維持費の形でお金が減っていきます。
一般的に「資産」と言われるマイホームですが、ロバートキヨサキに言わせれば「負債」となるわけです(*2)。
このように、簿記や会計における「資産」「負債」の定義と、
ロバート・キヨサキの「資産」「負債」の定義は異なります。
これを踏まえたうえで読み進めないと混乱するのでご注意ください。
(*2)…マイホームが「資産か負債か」は、「買うべきか買わざるべきか」とは別次元の問題で、決して「負債だから買うな」と言っているわけではない。「負債だと認識したうえで買いなさい」と言う事である。
「貧乏人はお金のために働くが、金持ちはお金に働いてもらう」
貧乏人とは、自分の時間を使って働き、お金を得る人の事です。
いわゆるE(Employee)とS(Self Employee)の事です。
金持ちとは、自分が働かずとも、資産が生み出すお金によって支出を賄える人の事です。
そう…正に、キャッシュフローゲームで「ラットレースを抜けた人」の事です。
ちなみに、本のタイトルの「金持ち父さん」「貧乏父さん」も、
この「貧乏人」「金持ち」の定義に当てはまります。
さて、以上の前置きを踏まえ、最後のフレーズを見てみましょう。
「借金には良い借金、悪い借金がある」
一般的に、「借金=悪」というイメージが強いのではないかと思われます。
実際、「今月は生活費が足りないからちょっくら借金でもするか」なんて人がいたら、
あまり良いイメージは持たないと思います。
確かに、生活費の不足を補うための慢性的な借金は健全とは言えないでしょう。
借りた元本の返済の他に、利息の支払いも発生する事ですし。
しかし、借金をすることで資産を取得し、元本返済+利息以上にお金を得られたら…
お金を借りた事によって、結果的により多くのお金を手元に残すことができます。
これが「良い借金」と呼ばれる借金です。
例えば5,000万円を金利2%で借りた場合、1年目に払う利息は100万円です。
この5,000万円でアパートを買い、そこから毎年400万円の家賃収入を得られた場合、
差引き300万円が、「借金をしたことで得られたお金」です。
(実際には金利の他に元本も返済するので、300万円が全額現金で残るわけではないです)
また、不動産経営に限らず、借金で調達したお金を事業に使い、
借りたお金+利息以上に利益を得られれば、やはりそれは「良い借金」になります。
だからこそ、世の企業は大多数が借金をしているわけです。
まとめ:資産運用をするなら金持ち父さん 貧乏父さんは必ず読むべき名著!
以上で紹介したのはほんの一部です。
このような形で、「金持ち父さん貧乏父さん」には、
一般的に常識とされる事とはちょっと違った話が色々と出てきます。
しかし、資産運用でお金を殖やそうと思えば、それらの考え方がかならず役立ってきます。
「名前は聞いたことがあるけれど、まだ読んだことがない」という方がいたら、
是非一度読んでみることをお勧めします。