給与の手取りを減らしたくなければ4月は働きすぎるな!給与天引きのしくみ。

こんにちは、藤岡陽一郎です。

さて、いよいよ4月、新年度が始まりました。
小職は3月が年度末だったこともあって忙しく、午前様の日が殆どだったので、ひと段落した4月は定時で帰ろう…と思っていた矢先、早速残業…。

そう、システムエンジニア(に限らないかもしれませんが)は、残業が多いのです。。

勿論、残業代が出る会社なら、次の給与明細が楽しみになるメリットもあります。法律上、残業代は25%、深夜残業代に至っては50%の割増賃金。物凄いケースだと基本給<残業代なんて猛者もいるようです。まあ、あちこちで過労が問題視されている昨今、そこまで極端なのは今後は減っていくでしょうが。

但し、残業代を楽しみにするとしても、この時期に頑張りすぎるのは考え物です。
なぜなら、逆に手取りが減る可能性があるからです。

多く稼げば稼ぐほど、あなたの手取りをたくさん奪う天引き項目たち

会社勤めの方なら誰しもご存知の通り、給料は額面=手取りではありません。社会保険料や税金が天引きされた残りが手取りです。当然、天引き項目が多ければ手取りは少なくなります。

天引き項目は会社によって細かな差はありますが、

(1)健康保険料
(2)厚生年金保険
(3)雇用保険料
(4)所得税
(5)住民税

この5項目は誰もが引かれていると思います。
いずれも年収が高いほど金額が大きくなるのは同じですが、計算式は項目ごとに若干異なります。

比較的素直な雇用保険料、所得税、住民税

(3)はその月の給料や交通費、(4)(5)は1年間の給料によって計算されます。
これらは(計算式はともかく)考え方は分かりやすいです。
何より、どこかの月の金額だけが偏っても、年の総額が同じなら、払う金額は変わりません。
今回はこれらの項目の説明は割愛します。

注意が必要な健康保険料、厚生年金保険

問題は、(1)と(2)。何が問題なのか、見て行きましょう。
2点あります。

4~6月の給料のみで1年分の天引き額が決まる

要は、「4~6月だけ見て、他の月も同じくらい稼げる」と勝手に見做されます。
え?月によって忙しさが違う?知ったこっちゃありません
たまたま4~6月に業務が集中して残業代が増えたのだとしても、「コンスタントにそれだけ稼いでいる」とみなされ、天引きが多くなります。
もし1年間の中で「4~6月だけが残業が多い」なんてことになったら最悪…。

天引き額が「階段状に」変化する

4~6月の給料が「1円でも」上がったら、途端に天引き額が跳ね上げる、という事が起こりえます。

例として、下記の表を見てみましょう。

「平成29年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)」
全国健康保険協会「協会けんぽ」のURLより引用

・介護保険第2号被保険者に該当しない
・一般の被保険者
で、毎月の給料が平均で\400,000弱と仮定した場合…。

 
報酬月額 健康保険料 厚生年金保険 合計(月額) 合計(年額)
¥394,900 ¥18,829 ¥34,545 ¥53,374 ¥640,488
¥395,100 ¥20,315 ¥37,273 ¥57,588 ¥691,056
差額 ¥1,486 ¥2,728 ¥4,214 ¥50,568

御覧の通り、報酬月額が\200違うだけで天引き額が\50,568も増え、その分手取りが減ってしまいます
時給\2,000としても25時間のタダ働き…その辺のRPGで勇者が魔王を成敗できます

これを回避するには、4~6月の報酬月額を少なくするしかありません。
といっても、基本給は減らせないので、狙いは残業代です。
残業代は翌月に支払われることが多いので、うまく業務を調整して3~5月の残業代を減らす、という事になります。
勿論、残業の個人レベルでの調整には限度もあるでしょうが、せめて「タッチの差で天引き額が跳ね上がる」という残念な結果にだけはならないよう、くれぐれもご注意を…。

給料だけではなく、ボーナスにも魔の手が…

3~5月の残業代に気を付けろ、と書きましたが、もし6月にボーナスが払われる会社にお勤めの場合、特に4月の残業代には気を付けましょう。なぜなら、ボーナスの手取りまで減ってしまうからです。

健康保険料や厚生年金保険は、ボーナスからも天引きされます。
その金額は「前の月の給料」、つまり「前々月の残業時間」により変動します。
ボーナスが6月払いなら、5月の給料、つまり4月の残業時間に注意。
勿論、同じことが10月の残業代にも言えます。

給与明細(の裏)を理解し、手取りを増やしましょう

ここまで書いておいてなんですが、一応断っておくと、

天引きが多い=悪い、少ない=良い

ではありません。念のため…。

健康保険料は日本が誇る国民皆保険制度の貴重な原資ですし、厚生年金保険は、払う程将来の年金が増えるので、一概に「多く払ったら損」とも言い切れません(あくまで老後に年金が貰えればですが)。

ただ、もし「知らぬ間にタッチの差で手取りが万単位で減っていた!」としたら、勿体ないですし、実感も有難味もない分、下手なラテ・マネーよりよほど性質も悪いです

普段あまり意識しないかもしれませんが、天引き項目もれっきとした「支出」です。ゼロにできずとも、削れるところはしっかり削り、手取りを増やしましょう。




藤岡陽一郎
Financial Collegeは「多様性と一貫性を兼ね備えている」という印象です。 会社内とは比較にならないほど多種多様な職業・考え方の人と出会える一方、 某FAのように「その場限り」でもなく、知ったる仲間と継続的に学び、楽しんでいける。 その仲間との縁でさらに人とのつながりや、自分自身の幅も広がっていく(ハズ!)。

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